ステンレスコラム

ステンレス加工の専門家
太華工業が運営するステンレスコラム

いろいろな意匠研磨③ショットブラスト仕上げ

意匠研磨

2021.12.08

いろいろな意匠研磨と題し、前回まで「鏡面仕上げ」「バイブレーション仕上げ」をご紹介してきましたが、今回はその第三弾として「ショットブラスト仕上げ」をご紹介したいと思います。

ショットブラストとは、細かい粒(研磨材)を素材の表面に打ちつけて凹凸をつける加工のことです。
太華工業ではその加工方法の名前をそのまま意匠研磨の名称として「ショットブラスト仕上げ」と呼んでいます。

代表的なショットブラスト仕上げ 「TB-10A」

ショットブラストの大きな特徴は、打ちつける研磨材の素材や大きさを変えることで仕上がりを変えられることです。

例えば下の写真は、ガラス系とセラミック系の研磨材でそれぞれ加工されたものです。
撮影が上手ではないので(汗)ちょっと分かりにくいかもしれませんが、ガラス系は滑らかな光沢があるのに対しセラミック系はまったく光沢がない仕上がりになっています。
研磨材の大きさはほぼ同じなのですが、素材が違うだけでこれだけ異なる仕上がりになるのです。

ガラス系「TB-10A」

セラミック系「TS-10A」

このようにショットブラストは、お客様が求める表面に仕上げるために、研磨材の素材や大きさを選定して加工します。
ちなみに太華工業では、素材は2種類、大きさは各3種類の研磨材を標準用意しています。

太華工業のショットブラスト仕上げ

基本的にはこの中から最適な研磨材を選ぶわけですが、お客様が求める仕上がりにするためにあんなことをしたり、こんなことをしてみたり…
(ここでは書けなくてスミマセン!)とっても奥が深くて難しいのが、ショットブラスト仕上げなのです。

さて、そんなショットブラスト仕上げはどんなところで使われているかというと…
まずガラス系は、その柔らかで滑らかな仕上がりから、商業ビルのパネルなど建築建材をはじめとする意匠目的で多く使われています。
いっぽうセラミック系は、そのざらつく仕上がりを利用して、何かを密着させるためなど機能目的に使われることが多いです。

今回のステンレスコラム「いろいろな意匠研磨③ショットブラスト仕上げ」。
いかがだったでしょうか? 

私たちは、皆さまにステンレスをより知ってもらい、親しみを感じてもらうことでステンレスの可能性をもっともっと広げていきたいと考えています。
「そういうことだったのか」「これってステンレスだっけ?」「このステンレスはどうやって作られたんだろう」
このコラムを通じて、ステンレスが皆さまのふだんの生活により身近な存在になれればと思っています。

次回以降も、ぜひお楽しみに!